そのとき担当医から言われたのは「出血がひどく大変危険な状態です。最善を尽くしますが、最悪の場合のことを覚悟しておいて下さい。」という言葉でした。一瞬にして頭が真っ白になり、全身から血の気が引いてゆくのがわかりました。
手術室の前で待つ間、いろんなことが堂々巡りしていました。
「助かって欲しい。でも最悪の場合お葬式のことはどうしよう。どの葬儀社に頼んだら良いだろう。」
両親が高齢だったにもかかわらず、大切な家族が亡くなる事などできるだけ考えたくなかったので、私はお葬式のことなど何一つ考えていなかったのです。誰か信頼できる相談相手が欲しいと痛切に思いました。
幸い父は一命を取りとめ、その後の回復も順調で今でも健在です。
高齢の家族がいるなら
あらかじめ葬儀の心積もりはしておくべきだと痛感しました。
それからと言うもの私は自分たちの希望に適う葬儀社を見つけるため、秋田市内の全業者から資料を取り寄せ話を聞き、真剣に下調べを始めました。大切な両親の為に本人たちが望むことはできるだけ叶えてあげたかったからです。
根拠のある価格設定
ところがどこの業者も似たり寄ったり、画一的な葬儀内容を押し付けるばかりで少しも私たちの希望に沿うような提案や助言はしてくれませんでした。
価格も素人にはわかりにくく不明瞭で、本当に根拠のある価格設定なのか疑問でした。
いまだに葬儀社主導の葬儀がまかり通り、消費者の要望にできるだけ沿って考えようという姿勢の葬儀社は秋田市内には見当たりませんでした。そのことも私が自分で葬儀社を立ち上げた大きな理由の一つになりました。
「以前葬儀で苦い思いをした。もう同じ思いはしたくない!」
私の相談窓口に見える方で一番多い相談内容です。
私達のところにご相談に見える方、資料の問合せをなさる方の10人のうち8人までがこのような方たちです。
平成17年の公正取引委員会での実態調査報告書の内容と一致しています。
ご葬儀についてあらかじめ準備や心積もりをしていなかった方たちの83%以上の方が契約した葬儀社に対して何らかの不満があったと答えています。
いざその時になったら予備知識も経験も少ない遺族
人は誰しも大切な家族のお葬式には、自分たちができる精一杯のことをしてあげたいと思うのではないでしょうか。でも、いざその時になったら予備知識も経験も少ない遺族にとって葬儀社が信頼のおける相談相手であって欲しいはずです。
それなのに遺族の気持ちを逆手にとって思いのまま葬儀代金を取ろうとする葬儀業界の悪習慣に私は強い憤りを感じます。
また近年の葬儀代金の高騰ぶりは遺族に強い不安と不信感を与え、安心してお葬式を出すことができない方々が増えていることにも、強い怒りを感じます。
ご葬儀には定価や標準価格がないため、葬儀社によって商品やサービスの価格設定には大変大きな差があります。
事実ご相談に見えた方から見せていただいた他社の請求書と私どもの価格を比べてみると
100万円以上の差が出ることがあります。私どもは民間の会社組織ですから、会社を維持するためには適正な利益を出す必要があります。
ですから他社に比べてそんなにベラボウに安い価格設定をしている訳ではありません。
それなのにどうしてこんなにも大きな差がでるのでしょうか?
私は「ご遺族にとって最高に満足できるサービスをどうすれば最低限の費用で実現できるか?」という視点で仕事をし、それが当然だと思っていました。しかしお客様の一言で気づきました。他の葬儀社は「どうすれば一件のお客様からより多くの売上を上げることができるか?」という視点でしか接してこないというお言葉でした。
そして他社の請求書を細かく見てみると、プロとしては首を傾げざるを得ないような怪しい請求がもっともらしい名目でされていることがわかります。例えば・・・
会場使用料を取っているほかに会場準備費、通年冷暖房費。会葬者が座るいす代の請求を見つけたときには、ここまでやるか、と思いました。
また必要以上にグレードの高い商品を奨めていることも判ります。
会葬返礼品やお料理などはこの金額以下のものはない、といって一定の料金以下のものはカタログも見せないということも当たり前のようです。
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